石井製作所を支える
ワザ

三次元の曲げ編

石井製作所を長く支える佐野さんの研ぎ澄まされた技術に迫りました。
佐野さんは一体どのようにこの技術を身につけたのでしょうか?
ポイントは、石井製作所ならではの恵まれた環境と、佐野さんが製品に込める熱いこだわりにありました。

第3工場 パイプ加工部門 工場長

佐野 彰一さん

熟練の技術を要する三次元の曲げ

匠の「ワザ」

らせん形状のような三次元の曲げが得意で、私の担当する作業のうち約3分の1をこの曲げが占めています。三次元の曲げが必要になるのは、特殊な機械の隙間に入る部品など。

指定された形状にぴったり合わないと不具合が生じてしまうので、作業は慎重に進めます。平面上で曲げるときと同様、機械を使って曲げますが、イメージ通りの形状に曲げるためには、熟練の技術が必要不可欠です。

挑戦がしやすい恵まれた環境

「ワザ」習得の秘訣

秘訣は、当社の恵まれた環境にあります。当社には曲げの機械のほかに、レーザーや溶接などさまざまな設備が揃っています。他社では曲げに必要な型を用意するときは専門業者に依頼することが多いですが、当社はレーザーで簡易的な型を制作することが可能。すぐに試作に取り組むことができるのは、非常に大きなメリットです。

試行錯誤を繰り返すことで、たくさんの学びが得られました。たとえ失敗しても経験は決して無駄にならず、反省を次の仕事に活かせるのです。こうした素晴らしい環境で試行錯誤を積み重ねてきたことが、「ワザ」の会得に繋がったと感じています。

お客様から信頼していただける仕事を

大切にしていること

お客様のご要望に限りなく近い製品を作るために、細部までこだわりを持って作業をすること。以前、工夫に工夫を重ねて完成した製品についてお客様から「バッチリだったよ」という言葉をいただいたときは、とても嬉しい気持ちになりました。使用される場面を細かくイメージして、こだわりを持って作業をした製品は、仕上がりが違います。「石井製作所に任せれば安心だ」と信頼していただけるような仕事をすることを常に意識しています。

技術を若い世代へ

今後の目標

さらなる技術の向上はもちろんですが、若い技術者を育てることが一番大きな目標です。この仕事は決して目立つものではありませんが、技術を通じて個性を出すことができるという面白さがあります。「機械に頼ることなく自分の感覚で勝負する」という独特なこの仕事の魅力を若い世代に広め、意欲ある人に技術を伝えていきたいと思っています。